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米国株投資の魅力のひとつが、安定した配当収入を狙えることです。
特に最近は、株価の上昇だけを狙うグロース株だけでなく、毎年コツコツと配当を受け取りながら資産形成を進める「インカム投資」に注目が集まっています。
ただし、高配当株には注意点もあります。
配当利回りが高いからといって、必ずしも良い銘柄とは限りません。中には、株価が大きく下落した結果として見かけ上の利回りだけが高くなっている銘柄や、将来的に減配リスクを抱えている銘柄もあります。
そこで今回は、単に配当利回りが高いだけではなく、
・配当の継続性
・事業の安定性
・キャッシュフローの強さ
・長期保有しやすいビジネスモデル
この4つの視点から、今注目したい米国高配当株を3銘柄紹介します。
今回取り上げるのは、以下の3銘柄です。
- リアルティ・インカム(O)
- ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)
- シェブロン(CVX)
それでは順番に見ていきましょう。
1. リアルティ・インカム(O)|毎月配当が魅力の定番REIT
最初に紹介するのは、リアルティ・インカムです。
リアルティ・インカムは、米国を代表するREITのひとつで、「The Monthly Dividend Company」として知られています。最大の特徴は、名前の通り毎月配当を実施していることです。
多くの米国株は四半期ごとの配当ですが、リアルティ・インカムは毎月配当のため、インカム投資家にとっては非常に分かりやすく、保有している実感を得やすい銘柄です。
同社はコンビニ、ドラッグストア、スーパー、飲食チェーンなど、生活に根ざした商業不動産を多く保有しています。景気が多少悪化しても、人々の生活に必要な店舗は残りやすく、比較的安定した賃料収入が期待できます。
直近の配当利回りは約5%台と、米国高配当株の中でも十分に魅力的な水準です。
さらに、リアルティ・インカムは長期にわたり増配を続けてきた実績があります。REITは金利上昇局面では株価が重くなりやすい一方、金利が落ち着いてくる局面では見直されやすいセクターでもあります。
リアルティ・インカムの魅力
リアルティ・インカムの魅力は、なんといっても「安定感」です。
毎月配当という分かりやすさに加えて、保有物件数が多く、テナントも幅広く分散されています。特定の企業や業種に依存しすぎていないため、ポートフォリオ全体としての耐久力があります。
また、直近の業績でも稼働率は高水準を維持しており、配当を支えるAFFOも堅調です。REITを見るときは通常の利益よりも、AFFOやFFOといった指標を見ることが重要です。
配当利回りだけで見ると、もっと高いREITもあります。しかし、リアルティ・インカムは「高すぎる利回り」ではなく、「安心して長く持ちやすい利回り」を狙える銘柄です。
注意点
注意点は、金利の影響です。
REITは借入を活用して不動産を取得するビジネスのため、金利が高い状態が続くと資金調達コストが上がります。また、債券利回りが高い局面では、投資家がREITよりも債券を選びやすくなるため、株価が伸びにくくなることがあります。
そのため、一括投資よりも、株価が下がったタイミングで少しずつ買い増す戦略が向いている銘柄といえます。
2. ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)|6%前後の高配当が魅力の通信株
2つ目は、ベライゾン・コミュニケーションズです。
ベライゾンは、米国を代表する大手通信会社です。スマホ通信、ブロードバンド、法人向け通信サービスなどを展開しており、生活インフラに近いビジネスを持っています。
通信サービスは、景気が悪くなったからといって簡単に解約されるものではありません。スマホ回線やインターネットは、現代社会において電気・水道に近い存在になっています。
そのため、ベライゾンは安定したキャッシュフローを生み出しやすい企業です。
直近の配当利回りは約6%台と、今回紹介する3銘柄の中でも特に高い水準です。高配当株としてのインパクトはかなり大きく、インカムゲインを重視する投資家にとっては注目度の高い銘柄です。
ベライゾンの魅力
ベライゾンの魅力は、通信インフラという安定した事業基盤です。
通信業界は成熟産業ではありますが、逆に言えば需要が急になくなる可能性は低い分野です。スマホ、5G、光回線、法人向け通信など、社会のデジタル化が進むほど通信インフラの重要性は高まります。
また、ベライゾンは配当だけでなく、フリーキャッシュフローにも注目したい銘柄です。配当を長く続けるためには、利益だけでなく実際に現金を生み出せているかが重要です。
直近決算では、フリーキャッシュフローが前年同期比で増加しており、配当を支える土台は一定程度確認できます。
注意点
一方で、ベライゾンには大きな注意点もあります。
それは、負債の多さです。
通信会社はネットワーク設備に多額の投資が必要なため、どうしても借入が大きくなりやすいビジネスです。5Gや光回線の整備には巨額の資金が必要であり、金利が高い局面では財務負担が意識されやすくなります。
また、通信業界は競争も激しく、AT&TやTモバイルとの価格競争が続く可能性があります。
つまり、ベライゾンは「高配当の魅力は大きいが、財務と成長性には注意が必要な銘柄」です。
配当目的で保有する場合でも、ポートフォリオの中心にしすぎるのではなく、比率を調整しながら持つのが現実的です。
3. シェブロン(CVX)|エネルギー株の王道高配当銘柄
3つ目は、シェブロンです。
シェブロンは、エクソンモービルと並ぶ米国の大手エネルギー企業です。石油・天然ガスの探鉱、生産、精製、販売まで幅広く手がける総合エネルギー企業であり、世界的にも非常に大きな存在感を持っています。
エネルギー株は景気や原油価格の影響を受けやすい一方で、インフレ局面では強みを発揮しやすいセクターです。
直近の配当利回りは約4%台。ベライゾンほど高くはありませんが、シェブロンの魅力は「配当利回りの高さ」と「株主還元の厚さ」のバランスにあります。
シェブロンの魅力
シェブロンの魅力は、強いキャッシュ創出力と株主還元姿勢です。
同社は配当だけでなく、自社株買いも積極的に行っています。配当によるインカムゲインに加えて、自社株買いによる1株価値の向上も期待できる点は、長期投資家にとって大きなメリットです。
また、エネルギー株はポートフォリオの分散にも役立ちます。
ハイテク株や一般消費財株とは違う値動きをしやすく、原油価格や地政学リスクが上昇したときに強さを見せることがあります。特に、インフレが再燃する局面では、エネルギー関連株が見直される可能性があります。
注意点
シェブロンの注意点は、原油価格への依存です。
原油価格が下落すると、業績やキャッシュフローが悪化しやすくなります。短期的には株価の値動きも大きくなるため、安定配当株とはいえ、生活必需品株や通信株とは違ったリスクがあります。
また、脱炭素の流れも長期的なリスクです。
世界的に再生可能エネルギーへの移行が進む中で、石油メジャー各社は事業転換や低炭素分野への投資を求められています。とはいえ、現実的には石油・天然ガスの需要がすぐになくなるわけではありません。
そのため、シェブロンは「短期では原油価格、中長期ではエネルギー転換」が投資判断のポイントになります。
3銘柄を比較すると?
今回紹介した3銘柄をざっくり比較すると、以下のようになります。
リアルティ・インカムは、毎月配当と安定した不動産収入が魅力です。配当生活をイメージしやすく、長期のインカム投資に向いています。
ベライゾンは、約6%台の高配当利回りが魅力です。通信インフラという安定した事業を持つ一方で、負債の多さには注意が必要です。
シェブロンは、エネルギー株の王道銘柄です。配当と自社株買いの両方に積極的で、インフレ対策やセクター分散の役割も期待できます。
個人的にバランスを取るなら、
・安定配当枠:リアルティ・インカム
・高利回り枠:ベライゾン
・インフレ対策枠:シェブロン
このように役割を分けて考えるのが分かりやすいです。
高配当株を買うときの注意点
高配当株投資で大切なのは、「利回りの高さ」だけを見ないことです。
配当利回りが高い銘柄は魅力的に見えますが、その裏側には必ず理由があります。
株価が下がって利回りが高くなっているのか。
業績が悪化しているのか。
市場が減配リスクを織り込んでいるのか。
それとも、一時的に割安に放置されているだけなのか。
ここを見極めることが重要です。
特に確認したいポイントは以下の3つです。
1つ目は、配当を支えるキャッシュフローです。
利益が出ていても、実際の現金収入が弱ければ配当は長続きしません。
2つ目は、配当性向です。
稼いだ利益のほとんどを配当に回している企業は、少し業績が悪化しただけで減配リスクが高まります。
3つ目は、事業の安定性です。
景気に左右されにくいビジネスを持っているか、長期的な需要があるかを確認する必要があります。
高配当株は、うまく活用すれば資産形成の頼もしい味方になります。しかし、何も考えずに利回りだけで飛びつくと、配当以上に株価下落で損をする可能性もあります。
まとめ|今注目したい高配当株はこの3銘柄
今回は、今注目したい米国高配当株として、以下の3銘柄を紹介しました。
- リアルティ・インカム(O)
- ベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)
- シェブロン(CVX)
リアルティ・インカムは、毎月配当と安定した不動産収入が魅力。
ベライゾンは、通信インフラを背景にした高配当利回りが魅力。
シェブロンは、エネルギー株として配当と株主還元のバランスが魅力です。
どの銘柄も完璧ではありません。
リアルティ・インカムは金利リスク、ベライゾンは負債リスク、シェブロンは原油価格リスクがあります。
しかし、それぞれのリスクを理解したうえで分散して保有すれば、安定した配当収入を狙うポートフォリオの一部として検討する価値は十分にあります。
高配当株投資は、短期間で一気に資産を増やす投資ではありません。
むしろ、毎年・毎月コツコツと配当を受け取り、その配当を再投資しながら資産を育てていく投資です。まるで雪だるまを少しずつ転がしていくように、最初は小さくても、時間をかけるほどインカムの力は大きくなっていきます。
今後も米国株で安定した配当収入を狙いたい方は、今回紹介した3銘柄をぜひチェックしてみてください。
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定銘柄の購入を推奨するものではありません。投資判断はご自身のリスク許容度や投資方針に合わせて行ってください。
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